ビル・ゲイツの面接試験―富士山をどう動かしますか?
ウィリアム パウンドストーン
青土社 刊
発売日 2003-06
マイクロソフトで採用面接を受けたことがある人は、本書のタイトルのような質問におぼえがあるはずだ。このほかにも、「なぜマンホールのふたは丸いのか?」「どうやってM&Mチョコレートを作るか?」「アイスホッケーリンクの総重量は?」「世界中のピアノ調律師の数は?」といった質問に頭を悩ませたことがあるかも知れない。こういった特定の専門分野に限らない一般的な問題解決能力を測る試験は、マイクロソフトや他の技術系企業、ウォール街の採用面接においてお決まりのものとなっている。
本書は複数の目的から書かれている――企業の採用活動に関する研究書であると同時に、IQ試験の意味についての本でもあり、面接の歴史についての本、パズル本でもある。科学ライターである著者のパウンドストーン(『Carl Sagan: A life in the Cosmos』の著者)はこうした面接の背景を明らかにしている。率直な文章によって、面接における論理性を見るための質問のルーツ(おそらく、1957年のショックレー半導体研究所において初めて現代的な形で現れた)を示したり、採用試験におけるIQ試験の歴史や心理学的研究、マイクロソフトで採用試験を行った人・受けた人へのインタビューを通じて、「あなたの強みと弱みは何ですか?」というありふれた質問をする代わりに、論理クイズをしたほうがよい状況を解説している。
本書の半分はこれらの質問に関する「答え」に費やされており、頭をひねる各問への解説が与えられている。特定の読者を想定した本ではないが、興味深い話題をとりあげた楽しく読める本である。
Copyright 2003 Reed Business Information, Inc.
アメリカ的なあまりにアメリカ的な 2003-07-13
マイクロソフトの求人活動を切り口に現代のカタカナ企業で求められる能力をかいま見ることができる。
この本の一番のうりはマイクロソフトの面接試験で実際に出題されたパズル(パズル的な論理問題)を掲載していることであるのだが、それだけにとどまらず、採用プロセスから見えてくる彼ら(IT企業etc...)の人間に対する考え方、奇妙なほどの自負心と、時として理解しづらい彼らなりの哲学にふれられることがこの本の魅力であろう。もちろん、カタカナ業種に就職を希望している人たちにとっては実戦的な参考書として使うのも悪くはないだろう。
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